なぜチェルシーは販売終了に追い込まれたのか 消費者の“あめ離れ”が鮮明(3/3 ページ)

» 2024年03月05日 15時33分 公開
[産経新聞]
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グミの一人勝ち状態に

 一方で勢いを増すのがグミだ。19年に619億円だった市場規模は21年に635億円に増え、ガム市場を上回った。23年は972億円まで急拡大し、キャンディーの市場規模に切迫。「近い将来、グミ市場があめ市場を逆転するのは間違いない」(カンロの村田哲也社長)とみられる。

 その大きな要因は、SNSで情報を発信するZ世代など若者への商品の浸透だ。地球を模したドイツ発の「地球グミ」は韓国のユーチューバーがSNSで紹介したことで大ヒットし、売り切れ店が続出した。こうした流れを受けて、国内製菓も食感や見た目にこだわったグミの新商品を断続的に投入したことが相乗効果を生み、市場全体が底上げされた。

 ガムの機能をグミに置き換える動きもある。明治は販売終了したキシリッシュを、味わいを引き継いだグミ「キシリッシュグミクリスタルミント」として発売。ライオンはグミの持つ適度な弾力を生かし、子供のかむ力を育む商品を販売している。(西村利也)

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