日本コカ・コーラに問い合わせた結果、回答は次の通りだった。
「ミュージックビデオの問題発生後、対応については日本コカ・コーラとユニバーサル ミュージックの両社で、慎重に協議を重ねてまいりましたため、決定までに時間を要しました。賞品を楽しみに参加くださったお客さまには、このたびの変更を心よりお詫びいたします。
当社としては最大限の努力を重ね、皆さまに楽しんでいただけるCoke STUDIOライブをお届けするべく、準備を進めております。本キャンペーンに関するご指摘については、今後のキャンペーン企画に重要な検討事項とさせていただきます」
日本コカ・コーラは本当に、ミュージックビデオの内容を知らなかったのか。この点についても問い合わせた。すると「ミュージックビデオについては事前に把握をしておりませんでした。また、契約に関することは、開示しておりませんことをご了承ください」という回答があった。
ミュージックビデオは、メンバー3人がコロンブス・ナポレオン・ベートーベンとみられる人物に扮し、500万年前の類人猿にピアノを教えたり、人力車をひかせたりといった荒唐無稽な内容を含んでいた。それを、アメリカ大陸に侵略してきた白人が、ネイティブアメリカンに、近代文明を上から目線で教えたり、奴隷のようにこき使ったりすることのメタファーとして解釈する人が出てきた。
6月13日にMrs.GREEN APPLE公式Webサイトで、大森氏は次のように謝罪した。
「類人猿が登場することに関しては、差別的な表現に見えてしまう恐れがあるという懸念を当初から感じておりましたが、類人猿を人に見立てたなどの意図は全く無く、ただただ年代の異なる生命がホームパーティーをするというイメージをしておりました。
しかしながら、意図とは異なる伝わり方もするかもしれないと思い、スタッフと確認し合い、事前に特殊メイクのニュアンス、衣装、演じ方のフォロー、監修をしていたつもりでおりましたが、そもそもの大きな題材として不快な思いをされた方に深くお詫び申し上げます。
決して差別的な内容にしたい、悲惨な歴史を肯定するものにしたいという意図はありませんでしたが、上記のキーワードが意図と異なる形で線で繋がった時に何を連想させるのか、あらゆる可能性を指摘して別軸の案まで至らなかった我々の配慮不足が何よりの原因です」
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