広告業界の情報を発信をするメディア「キーマケLab」を運営するキーワードマーケティング(東京都港区)は、事業会社のマーケティング担当者を対象に「ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止撤回およびCookie規制に関する調査」を実施した。
調査から、48.2%のマーケ担当がサードパーティCookie廃止撤回に「賛成」(「非常に賛成」「やや賛成」の合算)であることが分かった。一方、41.4%は「分からない/どちらともいえない」と回答。変化に対して慎重な姿勢を見せていることがうかがえた。
その他にも「サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響」について「全く理解していない」との声もあった。
マーケ担当者は、サードパーティCookieの廃止撤回の「現状」をどう見ているのか?
サードパーティCookieの廃止撤回の方針に「非常に賛成」「やや賛成」とした回答者の多くが、その理由として「現在の広告・マーケティング手法を維持できるから」(59.5%)を挙げた。以降「ユーザー行動の追跡が容易なままで済むから」(52.7%)、「パーソナライズされた広告配信が継続可能だから」(41.2%)と続いた。
サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響について「十分に理解している」「やや理解している」とした回答者(47.9%)を対象に、今回の方針が実際のマーケ施策に与える影響について尋ねた。
最も多く挙げられたのは「リターゲティング広告の効果が維持される」(52.4%)だった。続いて「広告効果測定の精度が維持される」(51.7%)、「ユーザーの行動分析がより詳細に行える」(48.3%)が挙がった。
サードパーティCookieの廃止撤回によって、マーケティング方針を変更するかどうか尋ねたところ、36.8%は「特に変更は予定していない」と回答した。27.4%が「今後変更する予定」、8.5%が「すでに変更した」とした。
「すでに変更した」「今後変更する予定」とした回答者を対象に、具体的な変更点を調査した。57.3%が「サードパーティCookieを活用した広告戦略の継続」と回答。以降「プライバシーに配慮した代替技術の併用」(48.2%)、「コンテキスト広告への注力」「データ収集・利用に関する透明性の向上」(40.9%)と続いた。
結果的に、今回は廃止撤回となったが、サードパーティCookie廃止について各社はどのように対策しているのか?
「ChromeにおけるサードパーティCookie廃止に向けた、現時点での対策の進捗度合いを教えてください」という質問に対し、「完全に対策済み」としたのは7.2%だった。「ある程度対策済み」「一部のみ対策済み」が34.8%である一方、「まだ対策していない」との回答も28.0%みられた。
キーワードマーケティングは調査を踏まえ、「撤回廃止によってマーケティング方針を変更する予定のない方が3割以上いることも明らかになり、Cookieに依存しない新たなマーケティング戦略の模索が進むといわれる中、企業がいかに適応していくかが問われる局面となる」とコメントした。
調査は事業会社のマーケティング担当者307人(ChromeのサードパーティCookie廃止撤回やCookie規制に関する質問に回答可能な人)を対象にインターネットで実施した。期間は2024年10月7〜9日。
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