猛暑の新定番に? ドンキが出した“ダクトレスクーラー” 過去ヒットした「どこでもエアコン」の課題をどう乗り越えたのか(1/3 ページ)

» 2025年05月27日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 ドン・キホーテは5月1日に「どこでも速効スポットクーラー」を発売した。ダクトや室外機がなく、設置工事も不要なクーラーだ。ドンキは以前から「チューナーレステレビ」など特徴的なプライベートブランド(PB)家電を販売しており、今回のクーラーは夏の猛暑が続く近年の状況を踏まえての発売とみられる。

 工事不要で単品で使えるなら、エアコンの風が届きにくい廊下やキッチンでも活用できて便利そうだが、実際にどの程度の冷却能力があるのだろうか。PB季節家電開発担当の今井潤氏に開発の背景と性能を聞いた。

ドンキが発売した「スポットクーラー」の力とは

コンパクトサイズでダクトいらず

 どこでも速効スポットクーラーの価格は4万9280円で、6畳用エアコン並み。本体重量は13.6キロで、サイズは幅32.5センチ×高さ58.0センチ×奥行27.0センチとコンパクトだ。家庭用電源を使用し、1時間当たりの電気代は約9.3円(300ワット連続運転時)。

 運転モードは「冷風」「除湿」など4種類で、風量は「強」「弱」「自動」の3段階を選べるようにした。今井氏は「壁掛けエアコンの室内機と室外機が一体になった商品で、エアコンと同じく熱交換器で冷やす仕組み」と話す。運転時の窓開けは不要だが、底部の容器に冷却用の水を補充する必要がある。以前に発売した商品の課題を踏まえて開発に至ったという。

商品プレスリリースより、以下同
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