さて、ここでは僕がさまざまな人の話を聞いていて「これを言っちゃうから長くなるんだよね」ということをまとめます。
【NG】私は今年と昨年の資料を検討したのですが、それだけでは足りないと思い、10年間分の資料を前任の山田さんからもらって調査した結果、全体としてはA案を押していくべきではないかと思いました。
【OK】A案を押していくべきだと考えます。
報告するにせよ、提案するにせよ、私たちはつい「自分が頑張ったこと」を話し始めます。頑張ってその結論を出したのですから、そこも含めて認めてもらいたくなってしまうものです。
でも、それは、相手が聞きたいことでしょうか?
たとえ内心、「2年くらいのデータを見ても正しいことは分からない。信ぴょう性を高めるために10年間分のデータを調べたのだ」と思っても、いろいろ話すとかえって伝わりません。
あなたは頑張ったことを認めてもらいたいかもしれませんが、多くの場合、相手はすぐにあなたの結論を聞いて判断したいと思っています。特に会社で上司に説明する際などによく見られますので注意してください。
【NG】そうですね。Aさんのプランも良かったですね。資料も分かりやすく、説明も丁寧でしたし。でも、Bさんのプランは良くてですね……。
【OK】Bさんのプランでいきたいと思います。Aさんのこの部分は良かったですが、Bさんはこの部分が優れていました。
会議の参加者一人ひとりに気を遣いすぎて、発言しても、結局何が言いたいのか分からない人もいます。
【NG】この提案ですが、おおむね評判が良くて、うちの大家さんもいいって言ってくれたんですよ。
【OK】この提案をお勧めしたい理由は、これとこれとこの部分です。
たまに間違った方がいるのですが、特にプレゼンの場では笑いはいりません。ビジネスで「面白い」のはロジックです。相手は、あなたのロジックを聞きにきているのです。たまに笑いを入れてうまくまとめる人もいますが、それはかなり話がうまい人で、大抵はしらけて終わりです。
その他、つい使ってしまいそうな言葉を挙げていきます。
万一できなかった時のことや例外を考えて、「基本的には」と言うのでしょうが、基本でない場合のことを述べないのであれば、そもそも不要です。
文章の場合に入れることが多いですが、話す時には不要です。
「〜の観点で」も「〜を念頭に」も、正確に伝えようとしてこういう言葉を使いたくなるのですが、無くても通じる場合はどんどん削っていきましょう。
「話し方」本としてロングセラーとなった『1分で話せ』を、マンガに!
マンガに目に通すだけでも、簡潔に話すポイントが身につきます。「話が長い」「何言っているのか分からない」と言われたことがある方から、これからビジネスパーソンになる方まで、気軽に手に取れる内容です。
会社員の経験もある清水さんならではの分かりやすい内容。読んで面白く、ねこのイラストに癒されるだけでなく、主人公のキヨシと、猫一先生のやりとりを見ているだけで、上手に話すポイントがつかめます。
1分でまとまらない話は、何時間かけて話しても伝わらない【漫画「1分で話せ」】
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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