山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
日本の自動車メーカーはEV(電気自動車)市場で出遅れている。米国ではテスラが、中国ではBYDや吉利汽車(ジーリー)などがそれぞれ台頭し、特に中国市場で日本のガソリン車が売れにくくなった。
悲観的に捉える意見が多く見られるが、米国ではHV(ハイブリッド車)の売れ行きが好調だ。米国のHV市場におけるトヨタのシェアは7割におよぶ。現地では政権の方針転換に加え、イーロン・マスク氏の政治姿勢に対する忌避感から「テスラ離れ」も進んでいる。「HVかEVか」ではなく、地域ごとに車種を分ける戦略が求められている。
2024年における米国の新車販売台数ランキングは、1位が75万台超でフォードのピックアップトラック「Fシリーズ」。2位は同じくシボレーのピックアップトラック「シルバラード」で約54万台。
日本勢はEV遅れへの悲観論が聞かれるが、販売台数は好調だ。トヨタの「RAV4」が約47万台で3位につけ、4位にもホンダの「CR-V」が約40万台でランクインしている。ピックアップトラックが上位を占める米国で、日本車はSUVが売れており、この2車種とも半数がHVモデルであり、燃費の面から人気のようだ。
日本のHV人気は今期も続いており、1〜9月の統計でFシリーズとシルバラードが2トップを占めるものの、前年と同じくRAV4とCR-Vが続く。さらにトヨタのHV専用車種「カムリ」が約23万台で7位につけ、セダンではトップシェアを誇る。
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