東証プライムに上場しているゲオHDの2026年3月期中間決算(2025年4〜9月)は、売上高が過去最高の約2169億円(前年同期比8.6%増)、経常利益は約56億円(同7.1%増)となった。前年の減収減益から持ち直した形だ。コロナ前の2020年3月期中間決算では、売上高約1380億円、経常利益約49億円であったことからも、コロナ前に比べて、売上高を1.5倍に伸ばしていることが分かる。
2025年9月末時点での国内店舗数は、ゲオが1043店舗(2025年3月末比で11店舗減)、セカンドストリート906店舗(同26店舗増)となっている。その他、新品ブランド品の余剰在庫を格安で販売する「ラックラック」が37店舗(同10店舗増)である。
6年前の店舗数は、現在と数え方が異なるが、ゲオなどメディア系が1212店舗、セカンドストリートなどリユース系が648店舗となっていた。つまり6年前より、ゲオの店舗数は15%ほど減少しているが、セカンドストリートは1.4倍に増えている。セカンドストリートの好調が、ゲオHDの成長エンジンとなっていることが分かる。
ツタヤが毎年大量閉店を繰り返し、DVDのレンタルを行う店舗が全盛期の3割を切る400店舗ほどにまで縮小しているのとは対照的だ。
また、セカンドストリートは、米国や台湾、東南アジア諸国など、海外に積極的に進出している。特に、米国と台湾は50店舗前後となっており、今後も成長が期待できる。6年前は米国に6店舗、マレーシアに3店舗(卸売を含む)だったことからも、急速に店舗数を伸ばしていることが見て取れる。
コロナ後の物価高の影響により、所有物を売って所持金を増やすことが可能なだけでなく、商品を安く購入できるリユース市場が活況だ。これはネットだけでなく、リアルな店舗にも当てはまる。セカンドストリートはその波に乗った形だ。こうした物価高は、海外ではさらに深刻だ。これが海外進出で成果を上げている要因だろう。
ラックラックは2019年4月に1号店を横浜市に、同年7月に2号店を大阪府八尾市に出したばかりだが、現在は37店舗にまで成長している。
ラックラックのような、売れ残った新品を大幅に値下げして販売する「オフプライスストア」も、物価高や円安で買いづらくなった海外の高級ブランドを安く買えると注目されている業態だ。今後も拡大が予想される。
つまり、セカンドストリートが売り上げを牽引(けんいん)しているうちに、海外市場やオフプライスストアといった次の成長の種を仕込んで展開を始めている。これが現在のゲオHDの姿である。
レンタルビデオ→書籍→? 「SHIBUYA TSUTAYA」オープンのCCC、二度のピーク経て変化を続けるビジネスモデルに迫る
「ゲオのスウェット 658円」の衝撃 ペラペラなのに、なぜ「週に1万着」も売れるのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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