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ハルク・ホーガンだけの問題ではない、“Nワード”が飛び交う世界赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)

米国のプロレス団体「WWE」がハルク・ホーガンを解雇した。解雇理由は明らかにしなかったものの、彼の差別発言が原因だと言われている。

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ゴタゴタは決して他人事ではない

 実を言えばWWEのストーリーラインの中には報じられずにスルーされているだけで、差別的で卑猥(ひわい)な用語がレスラーや関係者のセリフの中から何度となく出てくる(「ピー」の消去音入りが大半)。

 “Nワード”を用いたホーガンを解雇したことで、WWEはマクマホン氏のように差別発言がストーリーラインの中であったとしても批判の対象となる可能性が出てきてしまったのだ。特にホーガンは全盛期をとうに過ぎたとはいえ、まだまだカリスマ的な存在だけに今回の解雇に対して「厳し過ぎるんじゃないか」という声も少なくはない。そうなるとWWEはホーガン擁護派たちから「ハルクだけじゃなく、まだ他にもあるぞ」と今後厳しいチェックを向けられ、ひいては揚げ足を取られるような流れになってしまうかもしれない。

 ホーガン解雇によってWWEは今後のストーリーラインそのものの見直しを迫られ、所属レスラーや関係者がPPV大会やレギュラー大会の放送中に差別的で卑猥な言葉を口にするのを全面的に禁ずる方向になることも十分考えられそうだ。

 失言や問題発言によって、取り返しのつかない大事に発展してしまうことはビジネスの世界でもたまに聞かれる話。米人気プロレス団体のゴタゴタは決して他人事ではない。

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