コラム
ディープラーニングの広がりを可視化、予測する:約2000件を分析(6/6 ページ)
今、ディープラーニングを巡る研究開発競争が激化しています。今回は、ディープラーニングを用いた応用研究の状況と、研究成果を発表した論文の著者関係から構成されるネットワークを分析、理解していきます。
ディープラーニングの先に広がる世界
ディープラーニングはまだ、人工知能分野から遠い人たちの間では「何だかよく分からないけど最近よく聞くバズワード」という認識にとどまっているかもしれません。
しかし、2015年時点で既に2000件もの論文が投稿されている状況を考えてみても、ディープラーニングは一過性にしてはあまりにも大きいムーブメントを巻き起こしています。
松尾先生はさまざまな媒体からのインタビューの中で考えを述べていますが、どの記事でも共通して「ディープラーニングがもたらす可能性の広大さ」について語っています。
現状はまだ、画像から特徴量を抽出することに成功したに過ぎません。いずれは現実世界からも特徴量を抽出することができるように、行動と結び付き、言葉と結び付くと予想されます。
人間が他の動物と比べて圧倒的に賢くなったのは、言葉があるからです。だからこの『言葉と行動』のフェーズが、人工知能研究の「関ケ原」になるだろうと踏んでいるんです。
(「エンジニアは今すぐディープラーニングを学べ」松尾豊氏が見据える、日本がシリコンバレーを追い越す日【連載:匠たちの視点】)
今後、画像認識の次にディープラーニングが革命を起こす分野、研究者は一体どうなるのでしょうか。
今最も盛り上がっているディープラーニングについて、さまざまな形で理解を深めて頂ければと思います。(深澤祐援)
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