コラム
ダイソーはなぜマレーシアで「おにぎりの型」を売るのか?:東南アジア発、気になるニッポン企業(1/4 ページ)
100円ショップ「ダイソー」の海外店舗がちょっとユニークだ。例えば、マレーシアでの店舗では現地の人が使いそうもない商品が棚にズラリと並んでいる。その理由を聞いたところ……。
東南アジア発、気になるニッポン企業:
いま、東南アジアが元気だ。かつては人件費の安さを背景に進出する製造業が中心だったが、現在では旺盛な個人消費にも注目が集まる。急成長する東南アジアを目指し、進出する日本企業、現地で起業する日本人の数も増え続けているのだ。本連載では、マレーシア在住の著者が、マレーシアを中心にして、東南アジアでローカル向けのユニークな事業を展開している日本企業、日系企業に、その経営戦略と展開計画を聞く。果たして、彼らの戦略は将来の日本にどのような影響を与えるのか。
海外26の国と地域に1400店舗を展開する、100円ショップのダイソー。マレーシアでも2008年に進出して以来、42店舗を出店中だ。今や首都クアラルンプールの名だたるモールにはたいてい見慣れた看板を見つけることができる。
クアラルンプールの高級ショッピングモール「パビリオン」のダイソー・パビリオン店に行ってみると、提灯、冬物衣類、カイロ、そろばんなど、品ぞろえは日本とほとんど同じ。クルマ社会のマレーシアではあまり普及していない自転車用のベル、使う人が限られそうな「おにぎりの型」まで扱っている。
店内にはたくさんの商品が並んでいるが、どんなモノが売れているのだろうか。同社でディレクターを務めるスティーブン・チョー氏に、パビリオン店の人気商品ベスト5をうかがった(7月末現在)。
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