ダイソーはなぜマレーシアで「おにぎりの型」を売るのか?:東南アジア発、気になるニッポン企業(2/4 ページ)
100円ショップ「ダイソー」の海外店舗がちょっとユニークだ。例えば、マレーシアでの店舗では現地の人が使いそうもない商品が棚にズラリと並んでいる。その理由を聞いたところ……。
人気商品ベスト5
5位は、電化製品各種。特にイヤホンや充電ケーブルなどが売れている。
4位は、現地でスノーライスと呼ばれている日本のおせんべい「雪の宿」。「日本の食品は『安全で清潔』という印象が強く、特にちょっと甘くて塩味のおせんべいが人気。この商品もすぐには売れませんでしたが、徐々に人気が出ました」。ちなみに、同じ理由で「キャラメルコーン」も人気だそうだ。
3位は、和風の漆器ボウル。こちらの商品は、レストランを運営する飲食業者が大量購入するケースが目立つという。日本食レストランだけでなく、中華レストランでも業務用として使われているそうだ。
2位は、折りたたみ式の洗濯用ネット「ランドリーボックス(大)」。大家族で暮らしているケースが多いマレーシアでは、自分の洗濯物をこのランドリーボックスに入れて、洗濯機まで運んでいるそうだ。それぞれがマイ・ランドリーボックスを持っているといった感じ。この商品も発売当初は苦戦していたが、しばらく店頭に並べていたところ、誰かが使い始めて、口コミであっという間に広まって人気商品の仲間入りとなった。
人気ナンバーワンは、透明の「シューズケース」。靴を入れるためのケースなのに、マレーシア人は、食材を入れたり、文房具を入れたり、さまざまなシーンで使われているそうだ。「発売当初、この製品は苦戦していました。実際に使ってみた人がリピーターになって、じわじわと売れるようになりました」
「最近は、アイデア商品であるリンゴカッターや炭の化粧品などが売れています。何が売れるのか。実は私たちもよく分かっていません。店頭に商品を並べてもすぐに売れる商品もあれば、じわじわと売れる商品もあります。テレビ広告などを打っていないので、お客さんの口コミによる影響が大きいですね」
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