ヴァン・ヘイレンの元ボーカルから学ぶ、ビジネス成功の哲学:来週話題になるハナシ(4/4 ページ)
ロックミュージシャンのサミー・ヘイガーをご存じだろうか。「ヴァン・ヘイレンの元ボーカリスト」といえば、「そーいえば……」と思い出した人もいるのでは。そのヘイガーが、いまビジネスで大成功を収めているのだ。
ヘイガーの成功哲学
現在、ラム酒の他にヘイガーが手がけているビジネスは、メキシコや米国のリゾート地で展開する「カボ・ワボ・キャンティーナ」や、米国内の空港で展開する「サミーズ・ビーチバー&グリル」、マウイ島にある高級ダイニングの「El Paseo(エル・パセオ)」のプロデュースなど多岐にわたる。また、彼の食に対する情熱とパーティに使えるレシピが詰まった料理本も出版予定だという。2013年時点でヘイガーの資産は1億2000万ドルに上る。
もちろん、本業のバンド活動も続けている。ヴァン・ヘイレンの元ベーシストのマイケル・アンソニーとレッド・ツェッペリンのドラム、ジョン・ボーナムの息子であるジェイソンと一緒に「The Circle(ザ・サークル)」というバンドを組んでいる。さらに、有名なミュージシャンの地元を訪ねて、インタビューしたり一緒にジャムセッションをしたりするテレビ番組もスタートするようだ。
ヘイガーはまだロックに対する情熱も捨ててはいないようだ。ビジネスで十分に稼いでいるだけに、カネを稼ぐことを目的とせずにロックに打ち込めるのは、彼の成功哲学にも通じる。ひょっとすると、ヘイガーがボーカリストとしてヒットチャートを賑(にぎ)わす日が再び訪れるかもしれない。
著者プロフィール:
藤井薫(ふじい・かおる)
大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。
『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。
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