スマートフォンの普及で、ガムが売れなくなっている(マジか):人に話したくなるコラム(1/3 ページ)
チューイングガムを愛してやまない世界最大の消費国、米国でガムの売り上げが落ち込んでいる。タブレット菓子やグミの売れ行きは好調だというのに、なぜガムが不振なのか。その理由は……。
人に話したくなるコラム:
いつでも簡単に世界中の情報を手に入れられる便利な時代になった今、逆に情報の波にのまれてしまっている人も多いはず。だからこそ、世の中に溢れる話題豊富で知的好奇心をくすぐるモノに目を凝らし、センスを磨けるような情報を深く探る――。
著者プロフィール:
藤井薫(ふじい・かおる)
大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。
『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。
そんな思いをベースに、世界の企業動向や経営哲学をはじめ、それをとりまくカルチャーやトレンドなどを中心にして、思わず誰かに言いたくなるようなネタを提供していくコラムです。
チューイングガムを愛してやまない世界最大の消費国、米国でガムの売り上げが落ち込んでいる。2009年をピークに、米国での売り上げは過去4年間で11%も減少し、2013年には37.1億ドル(約3816億円)になってしまった。
これは、単に景気が影響しているのではなさそうだ。というのも、アメやタブレット菓子などを含めたカテゴリ全体をみると、同じ期間で10%も増加しているからだ。つまり、売り上げが激しく減少しているのはガムだけということになる。ガム業界にはさらに悪いニュースがある。大手調査会社の分析によると、ガムの売り上げは今後5年間でさらに落ち込み、今よりも4%ほど減少すると予測されている。
かつては、コンビニの棚を占領していたガムだが、最近ではタブレット菓子やグミ、ソフトキャンディなどさまざまな商品に陣地を奪われている。米国では特に、ストアのレジ近くに設置されている棚が、チューイングガムが最も売れる場所と言われている。だが今ではそんな定位置は奪われてしまった。もはや長く不動の地位を築いてきた“ガム帝国”が崩壊しつつある。
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