秋ビール、差別化のカギは「配色」にあり?(2/3 ページ)
秋ビールの季節になりました。秋ビールと言えば紅葉がデザインされたパッケージが多いので、今まで似たり寄ったりでしたが、今年は差別化された商品が登場。色とデザインの視点から分析したところ……。
今年は大きな差別化が!
その後も紅葉のデザインは受け継がれてますが、赤の色合いが微妙に変わったり、書体も変わったりしています。
今回は、先日発売された第三のビール3種について分析したいと思います。
先日発売された、第三のビール「クリアアサヒ秋の琥珀(向かって左)」も紅葉をイメージしたデザインと色合いになっています。こちらは、クリアアサヒをベースにしてるため、「秋味」と同じような色使いでも、そこまで類似して見えません。
このような赤とゴールドの組み合わせは、リッチな気分を与え、心を温めます。ただ、秋のビールを現す典型的な配色なので、遠目に見ると紛らわしいと思います。
そこで今年は、サントリーとサッポロの第三のビールが、まったく違うイメージのパッケージになっています。
写真右が「サントリー円熟の秋」です。プレミアムモルツや金麦と同じように紺をベースにしています。こちらでしたら、サントリーカラーが強く出ていますので、ぱっと見でもサントリー商品と認識しやすく、
同社の商品と間違えることはあっても、他社の商品とはしっかり差別化されています。2度と紛らわしいとは言われないでしょう。
このように紺とゴールドの組み合わせは、知的で上品なイメージを与えます。ただ、紺は黒に近い色なので暗い印象がありますが、月の光のゴールド、そしてそれに照らされる紅葉を描くことによって、パッケージに暖かさと豊かさが入ってくるのです。
まるで1枚の絵のようなパッケージがプレミアム感をもたらし、秋の夜長に、ゆったりとビールを楽しもうと言う気持ちになるのです。
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