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ソニー「若返り戦略」の不安と期待(4/4 ページ)

ソニーがハイレゾ対応のウォークマンの新モデルとヘッドホンの新シリーズを発表した。若者層を中心ターゲットとしたその戦略に筆者は不安と期待を持っている。それは……。

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 そして最も重要なのは、「体験させること」だ。前述のように圧縮された既存の音質に慣れてそれ以上を求める意識がない以上、驚きを与え一気に欲求を喚起するような体験が不可欠である。現在のところ、東名阪の自社ショールームやストアでの展開しか予定されていないようだが、もっと多くの拠点展開が必要だ。家電量販店に行けば販売のために実機は展示されることになるが、前述の通りターゲットの若年層と家電量販店は既に距離ができてしまっている。売り場での展示以外にも、もっとターゲットの集まる場所での体験イベントなどを数多く展開することが最大のキモになると思われる。

 少し大げさに言えば、この商品はターゲット層の拡大を図り、ブランドを復活させる意味からもソニーの音楽プレイヤー事業の今後を占うものとなりそうだ。発売は10月10日からということなので、それまでの動きと、発売後の展開を見逃さないようにしてみたい。

(金森努)

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