JR東日本は、13年ぶりとなる山手線の新型車両「E235系」を11月30日から運行する。最新車両として、車内広告は液晶ディスプレイによるデジタルサイネージにする予定だったが、紙の中吊り広告も設置することになったという。
E235系は前面の大きな窓や車内ディスプレイの採用などで「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」がデザインコンセプト。現行の「E231系500代」と比べ、中間車の優先席を1両当たり3席増やすほか、1人当たりの腰掛け幅が1センチ広がって46センチに。前面・側面の行き先表示装置はフルカラー化する。当初は量産先行車1編成(11両)のみの運行になるという。
昨年の発表時は、広告は液晶ディスプレイによるデジタルサイネージとし、「より付加価値の高い情報をお客様に提供する」(同社)──としていた。
だが報道によると、同社は「乗客や広告主の意見も踏まえ、紙媒体にも価値があると判断した」という。雑誌広告など、文字が多い広告を読んでほしいという広告主のニーズなどが一定数あったようだ。ただ、掲示場所は大幅に減るという。
利用客の反応はさまざま。Twitterでは「頭にぶつかって邪魔だったので残念」「放火の危険性もある」といった声がある一方、「雑誌広告が楽しみなので」「もはや日本の文化の1つ」など、存続を歓迎する声も多い。「満員電車では中吊り広告くらいしか気を紛らわせるものがない」といった意見もあり、広告効果が高いのは事実なようだ。
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