業績好調! カレーの「ココイチ」に、人が集まるワケ:水曜インタビュー劇場(カレー公演)(1/7 ページ)
「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)を運営している壱番屋の業績が好調である。最大の理由は「既存店の売り上げ」が伸びていることだが、さらに調べていくと意外な事実が!? それは……。
「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)を運営している壱番屋の業績が好調である。直近の数字で、売上高&最終利益が過去最高を更新しているのだ※。外食チェーンをみると、ハンバーガーや牛丼チェーンなどの売上高や客数はイマイチなのに、なぜココイチは元気なのか。
要因を調べていくと、既存店の売り上げが伸びていたり、客単価が増えていたり、海外展開が好調だったりする。このほかにも何かがあるはず……と思って、あれやこれやと探っていくと、大きな疑問に直面した。業界トップ・ココイチの店舗数は1420店(うち海外178)なのに対し、2位のゴーゴーカレーは80店ほど。カレーは国民食のひとつなので、チェーン店は抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げているかと思いきや、“独走”状態なのだ。
「ほほー、それはスゴい」と思われたかもしれないが、外食産業の中でカレーの存在感は小さい。富士経済によると、ハンバーガーが6000億円、回転寿司が5000億円、牛丼が3000億円をそれぞれ上回っているのに対し、カレーは1000億円を切って900億円ほど。考えてみると、ラーメンや牛丼などと違って、夜食にカレーを食べる人は少ないはず。また、ビールやワインなどと一緒にカレーを楽しむ人も少ないはず。ランチで勝負しなければいけない事情があって、カレーの市場規模はそれほど大きくないのだ。
それにしても、である。二匹目のドジョウを狙って他社はカレー市場を狙っているはずなのに、なぜココイチはここまで成長し、独走しているのか。この2つの謎を解くために、同社で取締役(東日本本部長)をされている宮崎龍夫さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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