2015年7月27日以前の記事
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アディダスを抜いた? なぜ新参者の「アンダーアーマー」が老舗をおびやかすのか消費トレンドから見る企業戦略の読み解き方(1/7 ページ)

ナイキやアディダスといった有名スポーツ用品ブランドの牙城を崩そうとしているのが、創業わずか19年のアンダーアーマーだ。急成長の理由を3つのポイントで分析してみたい。

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消費トレンドから見る企業戦略の読み解き方:

日々刻々と変化する市場の中で、ある企業は成長を遂げ、またある企業は衰退していく。これらの“差”を生みだす要因とは。20年以上にわたって消費トレンドと企業戦略の関係について分析してきたJMR生活総合研究所による連載をお届けします。


 「スポーツ用品メーカー」というと、アディダス(1949年設立)やナイキ(1968年設立)などを思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし今、それらの古株を抜き去る勢いで急成長を遂げているメーカーがある。米メリーランド州で1996年に創業した“新興ブランド”「アンダーアーマー」だ。

 同社が4月に発表した2015年第1四半期決算によると、売上高は20四半期連続で前年同期比20%増を達成。14年通期の売上高は約3700億円(1ドル120円換算)、15年通期では約4536億円を見込み、前年比で約123%となる大幅増の見通しだ。

 スポーツ用品メーカーの世界市場はナイキ、アディダス、プーマ、アシックスと続いていたが、今期のアンダーアーマーの急成長ぶりは世界3位を視野に入れる勢いだ。中でも、最大市場である米国では14年秋にアディダスの売上高を抜き、ナイキに次ぐ2番手になったと報じられている

 日本でも今年1月、プロ野球の読売ジャイアンツと5年間のパートナーシップ契約を結び、同球団のユニフォームなどを一挙に手がけることに。さらに8月には東京・吉祥寺にブランドハウスをオープンするなど、成長ぶりと話題性に拍車がかかっている。

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読売ジャイアンツとのコラボショップ(出典:アンダーアーマー公式サイト
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