個人間カーシェア「Anyca(エニカ)」が順調な滑り出し、次の一手は?:で、どうやって儲けるの?(1/3 ページ)
所有するクルマを個人間で貸し借りできるカーシェアリングサービス「Anyca(エニカ)」(運営:DeNA)が、順調な滑り出しを見せている。2015年にサービスを始めてから、登録車台数が伸びている。
2015年に注目された「シェアリングエコノミー」のクルマ版が、順調な滑り出しを見せている。所有するクルマを個人間で貸し借りできるカーシェアリングサービス「Anyca(エニカ)」(運営:DeNA)である。
レンタカーやカーシェアは業者が所有するクルマを貸し出すサービスだが、エニカは一般の人が所有するクルマを空いている期間だけ貸し出すというもの。2015年9月のスタート時、登録車数は200台ほどだったが、12月中旬現在は500台以上、カーシェア実績は1500件を超えている。気になるオーナーの収入は、1カ月で平均2万5000円(1台)だという。
「クルマを貸すだけで、月に2万5000円も!? オレの小遣いより多いよ」「自家用車をあまり利用していない。空き時間であれば、他人に貸してもいいかな」と思われた読者もいるかもしれない。ここでエニカがどういったサービスなのか、簡単にご紹介しよう。
エニカを利用するには、まずスマートフォンやタブレット端末に専用アプリ「Anyca」をインストールしなければいけない(会員登録など無料)。次に、ドライバーは気にいったクルマをオーナーに「予約リクエスト」を申請して、オーナーがそれを承認すると、予約確定となる。このとき、1日単位の自動車保険に加入しなければいけない。
そして、待ち合わせ場所で、クルマの受け渡しを行う。カギの受け渡しは対面での受け渡しを推奨しているが、将来的にはスマートフォンでドアの解除・施錠が可能な「スマートキー」を利用できるようにするという。
最後に、クルマを返却したら、互いにレビューを記入しなければいけない。過去の評価が記録として残るので、ドライバーにとってはクルマを利用するかどうかの、オーナーにとってはクルマをシェアするかどうかの参考になる。サービスを提供しているDeNAは手数料10%を取り、残りの90%をオーナーが受け取るという仕組みだ。
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