個人間カーシェア「Anyca(エニカ)」が順調な滑り出し、次の一手は?:で、どうやって儲けるの?(3/3 ページ)
所有するクルマを個人間で貸し借りできるカーシェアリングサービス「Anyca(エニカ)」(運営:DeNA)が、順調な滑り出しを見せている。2015年にサービスを始めてから、登録車台数が伸びている。
個人間でクルマを売買
さて、新サービスがスタートしたところだが、気になるのは次の一手。集まったデータを使って、横展開を考えているのではないだろうか。
「これまでクルマの売買は、ほとんどの人がディーラーで行っていたと思うのですが、個人間での売買も相性がいいと思っているんですよ。当社は車検がいつ切れるのかが分かっているので、切れそうなタイミングで業者さんに送客できるかもしれません。また、復数の業者さんから見積もりをとることができれば、オーナーさんは喜ばれるかもしれません。さらに、クルマの台数が増えれば、当社のプラットフォーム上で個人間の売買が行えるかもしれません。エニカでレビューの記録が残っているので、『このクルマは調子がよさそうだ』といった情報が分かりますし、実際にそのクルマを試乗することも可能ですしね」
ちなみに、消費税率が高い欧州では、クルマの個人間売買が盛んな国があるという。2017年4月、消費税率が10%になれば、日本でもクルマの個人間売買が“加速”するかもしれない。
著者の連載が本になりました!:
連載「仕事をしたら○○が見えてきた」が、『ササる戦略』(三才ブックス)というタイトルで書籍化されました。「『丸亀製麺』の讃岐うどんが海外で受け入れられた理由は?」「アイスの『ピノ』が40年も売れ続けているのはなぜ?」など、業界が注目する12社から“ヒットの法則”を紹介しています。
「読んでいくと、やはり経営には『工夫』が必要。各企業のこれまでの苦労を思えば、1300円(税別)は安い」(ビジネスブックマラソン)、「実際の展開をしている担当の人だからこそ伝えられるノウハウが満載な本書は、マーケティング活動に悩みを抱えるビジネスパーソンに生きた知恵を与えてくれるだろう」(flier)といった声が届いています。
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