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あなたは大丈夫? 10〜20年後、人工知能に奪われる仕事100水曜インタビュー劇場(消える仕事公演)(3/5 ページ)

人工知能によってあなたの仕事が奪われるかもしれない――。このような不安を感じている人も多いのでは。ある調査によると「労働人口の49%が人工知能などによって奪われる」という結果がでたが、この数字をどのように受け止めればいいのか。

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労働人口の49%が人工知能で代替可能に

寺田: 建築現場で型枠職人が不足しているように、日本は人口が減少していくので、さまざまな業界で労働力不足の問題が起きるはず。ただ、プレキャストという工法を採用することで労働力不足を補ったように、ロボットなどを導入することで労働力不足が解消されるかもしれない。ということで、英オックスフォード大学と共同で、人工知能などで代替できそうな職業、代替できにくそうな職業を分析しました。

土肥: 人工知能などによって代替可能性が高い労働人口の割合をみると、英国が35%、米国が47%に対して、日本は49%もあるんですよ。英国に比べて、日本は14ポイントも高いん。これはなぜでしょうか?


人工知能やロボットなどによる代替可能性が高い労働人口の割合

寺田: 「日本のホワイトカラーは生産性が低い」といった言葉を耳にしたことがあるかと思うのですが、本来であればコンピュータなどで代替できていてもおかしくないような職業でも、まだ残っている。一方の英国は職場にシステムの導入が進んでいるので、分析結果として割合が低くなりました。

土肥: つまり、英国ではすでに人工知能によって仕事を奪われた人がたくさんいるということですね。

寺田: あと、日系企業の多くは「終身雇用制」を導入しているので、システムの採用が遅れているんですよ。

土肥: 年配の人は時間を持て余している感じ→じゃあ、あの人に仕事を任せよう→システムの導入が遅れる、というわけですね。

寺田: はい。結果として、人工知能などに代替できる仕事なのに、いまでもその仕事をしている……というケースが多いのではないでしょうか。

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