松坂は「給料泥棒」の汚名を返上できるのか “日本的補強”に警鐘:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/5 ページ)
福岡ソフトバンクホークスの松坂投手とオリックス・バファローズの中島内野手が崖っぷちに立たされている。昨シーズン、大リーグから帰ってきた2人は期待されながらも、全く結果を残せなかったからだ。それでも高額を手にした両選手に対して、米球界から「?」の声が出ている。
“日本的補強”のツケ
これと同じことが松坂だけでなく、オリックスの中島にも言える。西武からFAでポスティングシステムを使い、2012年オフにオークランド・アスレチックスへ2年総額650万ドルで移籍。ところが、2年契約を結びながら米国では一度もメジャーのグラウンドに立つことができなかった。1年目の2013年はキャンプ中に右太ももを痛め3Aに甘んずると、2年目の翌2014年はその下の2Aへ降格を言い渡された。
マイナーの2年間でも打率2割6分7厘、10本塁打、69打点。平均以下の成績であってもオリックスから出来高込みで米球界時代を上回る3年総額12億円もの巨額オファーを受け、中島は昨年から日本球界復帰の道を選んだ。
しかし開幕4番に抜擢(ばってき)されるなど期待が大きかったはずの2015年は散々だった。シーズン開幕から1か月も経たない4月19日の西武戦で走塁中に肉離れを起こし、さらに復帰後の5月末に今度は何と昼食中にギックリ腰を発症するなど自滅のオンパレード。117試合の出場で打率2割4分、10本塁打、46打点では、中島獲得が費用対効果に見合った補強だったとはお世辞にも言えない。
エプスタイン氏の言葉を借りれば、これもオリックスが選んだ“日本的補強”のツケだったと言えるだろう。
どん底に落とされた中島、そして松坂が評価を覆すには、やはり今季活躍するしかない。ただし、昨年働かなかった分を補てんできるような貢献も彼らには求められる。今季が終わってみれば「そこそこ頑張りました」では誰も納得しまい。
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