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ハリケーンの被害から10年、ニューオリンズはどのようにして「再生」したのか新連載・事例に学ぶ、地方創生最前線(4/4 ページ)

ジャズ発祥の地として名高いニューオーリンズ。米国ルイジアナ州最大の都市に2005年、ハリケーン・カトリーナが襲った。10年が経った今、現地はどのようにして「再生」したのか。

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目に見える成果が生まれつつある

 取材時点ではオープンから1年半が経過したところだったが、目に見える成果が生まれつつある。リバティ・キッチンでは4カ月間のキッチンでの職業トレーニングを経て、卒業生のうち7人がホールフーズ・マーケットに就職した。ニューオーリンズ市内の名門・テュレーン大学がサポートする調理学校では、医学部の生徒や地域住民が入り混じって、健康増進に役立つ調理スキルを学んでいる。ホールフーズ・マーケットは事前予測の3倍以上という驚くべき売り上げを達成した。


リバティ・キッチンでは、トレーニング中の若者が調理や販売を担当していた(筆者撮影)

 リフレッシュ・プロジェクトが地域住民の健康寿命に影響を与えるのはまだまだ先の話だ。しかしジェフリーは常に先を見据えながら、課題の根源に迫る事業を次々に生み出している。「今後は予防医療にも力を入れていきたい。行政と協力しながら、気軽に受診できる地域の医療相談所をつくろうと思っています」(ジェフリー)

 ハリケーンからの復興を経て、ニューオーリンズはより住みやすい地域に生まれ変わりつつある。

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