中国が“爆買い”で、世界サッカー界を征服する日:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)
中国がサッカーの分野でも“世界制覇”を狙っている――。こんな話を聞いても、多くの人は「そんなわけないでしょ」と思われたかもしれないが、ひょっとしたら実現するかもしれない。そう感じさせられる動きが、中国企業を中心に起きているのだ。
欧州クラブチームまで“爆買い”の餌食に
周近平国家主席が唱えるサッカー強化・国家プロジェクトの矛先は中国スーパーリーグと中国代表の強化だけにとどまらない。この流れに乗じる形で中国国内の有力企業家たちが欧州のクラブチーム買収も加速させているのだ。昨年だけを見ても、まず1月には大連万達グループを率いる王健林会長がアトレティコ・マドリード(リーガ・エスパニョーラ)の株式20%を5200万ドル(約58億円)で取得。
続いて同時期に北京合力万盛国際体育発展有限公司がオランダ1部リーグのADOデン・ハーグの株式98%を買い取り、同公司・王輝会長が同クラブ会長に就任。さらに同年5月には中国LED照明メーカー・徳普科技発展の傘下となっている香港企業がフランスの自動車メーカー・プジョーが出資していたサッカーのフランス・リーグ2部・FCソショーの全株式を700万ユーロ(約8億6000万円)で買収している。こうしたニュースは「欧州クラブチームまで“爆買い”の餌食になるのか」と世界のサッカー界を震撼(しんかん)させた。
中国企業が欧州の名門クラブチームの経営参画に加わることができれば、中国人プレーヤーを加入させる段取りも付けやすくなる。そして多くのサポーターたちにも「オーナー=大国・中国」のイメージも印象付けられるだろう。これらの利点は周国家主席の掲げているサッカー強化・国家プロジェクトとも合致してくる。つまり中央政府の顔色を常にうかがい、かつ御機嫌も取りたい中国の企業家たちはこぞって欧州クラブチームへの投資に目を向けているのだ。
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