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累計260万丁! 工具「ネジザウルス」がバカ売れした理由水曜インタビュー劇場(はずす公演)(3/7 ページ)

これまで“絶対にはずせない”と思われてきたネジを、“絶対にはずす”工具「ネジザウルス」(運営:エンジニア)をご存じだろうか。工具は年間1万丁売れれば大ヒットと言われている中、ネジザウルスは累計260万丁も販売。消費者の心を“つかんだ”理由について、同社の高崎社長に聞いた。

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形状を「コマネチ角度」に改良

高崎: 「高い」という声をたくさんいただいていたので、2400円に値下げしました(現在は2730円、税別)。と同時に、よりしっかりとネジ頭をつかむことができるように形状を「コマネチ角度」に改良しました。

土肥: コマネチ角度?

高崎: 若い人は「コマネチ」を聞いてもピンとこないかもしれませんが、ビートたけしさんがギャグをされていますよね。コマネチ角度とは、ネジの頭をつかむ先端部分に施した傾斜角度のこと。

 小ネジプライヤーを開ければ、八の字になります。八の字の開いた状態でネジの頭をつかんでもチカラが分散してしまう。であれば、「開いたときに平行になればいいのではないか」と考え、傾斜角度を変えたんですよ。その形を見て「コマネチに似てるなあ」と思って、「コマネチ角度」と命名しました。

 試作品をつくったところ、ネジの頭を真横から平行につかむことができました。チカラの分散が抑えられたので、小ネジプライヤーよりも保持力が向上したんですよね。

 このコマネチ角度は特許を取得して、商品名も「ネジザウルス」にしました。パッケージに恐竜のイラストを入れて、2002年8月に発売したところ、驚くほどの勢いで売れたんですよ。


傾斜角度を変えて「コマネチ角度」と命名した

土肥: どのくらいですか?

高崎: 小ネジプライヤーの初月は、わずか15丁だったのに対し、ネジザウルスは4500丁。翌月以降もペースは変わらず、その年は約7万丁も売れました。

土肥: なぜ、売れたと思いますか?

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