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累計260万丁! 工具「ネジザウルス」がバカ売れした理由水曜インタビュー劇場(はずす公演)(5/7 ページ)

これまで“絶対にはずせない”と思われてきたネジを、“絶対にはずす”工具「ネジザウルス」(運営:エンジニア)をご存じだろうか。工具は年間1万丁売れれば大ヒットと言われている中、ネジザウルスは累計260万丁も販売。消費者の心を“つかんだ”理由について、同社の高崎社長に聞いた。

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4代目「ネジザウルス」完成

高崎: 資金繰りが厳しい中で、1位から4位のご要望はすべて改良することにしました。問題は、5位の「トラスネジをはずせるようにしてほしい」。トラスネジとは、ネジの頭の部分が低いネジのこと。出っ張りが薄いので、デザイン性が重視されるところで使われるケースが多いんですよね。

 どうしたら頭の出っ張りが薄いトラスネジをはずすことができるのか。普通のネジのようにはずすことができるのかどうか、技術的な見通しが立ちませんでした。

土肥: アンケート結果をみると、「トラスネジをはずせるようにしてほしい」という声は5位ですよね。しかも、1000人中7人しかいません。「確かにそうした意見も分かるけど、無理して機能を追加することはないな」と判断して、スルーしてもよいのではないでしょうか。

高崎: おっしゃる通り、迷いました。本当に「トラスネジをはずせるようにしてほしい」という大きいニーズがあるのかどうか。悶々としていたところ、社員の1人がトラスネジをはずす方法を考えたんですよ。

 どのような方法かというと、ネジをつかむ先端の形状を凹型から凸型に変えるというもの。言われてみると「なーんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、固定観念は怖いですね。たったこれだけのことなのですが、すぐには思いつきませんでした。

 実際に試作品をつくってみたところ、トラスネジをはずすことができたんですよ。問題を解決できたので、この機能を追加。2009年5月、4代目の「ネジザウルスGT」を発売しました。


先端の形状を凹型から凸型に変えたところ、トラスネジをはずすことができた

土肥: 4代目はどのくらい売れたのでしょうか?

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