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暴力団にどう対応すればいいのか コンビニの現場で注意すべきこと:コンビニ探偵! 調査報告書(2/4 ページ)
最近、メディアで暴力団同士の抗争が取り上げられ、不安に思う人も少なくないだろう。今回は、筆者が経験した暴力団とのトラブルとともに、法律の弱点について考えてみたい。
コンビニにとて例外ではない。職業、年齢、性別問わず、毎日さまざまな人がやって来る。中には、暴力団もしくは暴力団のフリをした人たちも来店する。筆者がコンビニオーナーだったころ、Tシャツの袖口から刺青をチラつかせた暴力団の一員らしき男が来店したときにこんなやりとりがあった。
男: あんた、店長さん? 今度、近くに事務所を作るんだけどさ、最近はコンビニでもトラブルが多いんだろ?
筆者: はぁ。
男: トラブルがあったらオレに言いに来いよ。話、まとめてやるから。
筆者: えっ? それってその代わりにカネ払えってことですか?
男: まぁ、あれだ。今は公に「カネ払え」って言えないから、代わりに新聞取ってくれないか? 事務所の代わりに、新聞配達店作るから。
筆者: ん〜。でも、もうカネ払ってるしねえ。
男: えっ、どこの組だよ?
筆者: 株式会社〇〇(コンビニ本部の名前)に、毎月みかじめ料払ってるから。(半分本気で)
男: お前、ナメてんのかっ!!
この男が本当に暴力団の一員だったのか、詐欺師だったのかは定かではない。店内だったこともあり幸いにも暴力沙汰に発展することはなかったが、暴対法が成立した後でも似たようなことが何度かあった。
24時間営業で、誰もが利用する身近な存在のコンビニ。多くのオーナーは余計なトラブルを抱え込まないよう、対応には細心の注意を払っているのだ。
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