「コンテンツマーケティング」をなめてはいけない(3/3 ページ)
Contents is God! コンテンツマーケティングにおいて、成否のカギを握るのは、当たり前の話だが「コンテンツ」である。では、そのコンテンツは、どう書けばよいのだろうか。
コンテンツを書くために必要なSTP
では「特定の誰かのために」「有益で説得力のある」コンテンツを書くためには、どうすればよいのか。ここで決定的に重要なのが、マーケティングの知識である。
特定の誰かを定めることをターゲティングという。有益で説得力があること、すなわち卓越したポジショニングを取っているということだ。明確にセグメントされたマーケットにおいて、絞り込んだターゲットに向けて、競争優位なポジションを伝える。これをマーケティング用語でSTP、つまりセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングという。
このSTPが明確に定まっていないかぎり、刺さるコンテンツを書くことはできない。さらにいえば、マーケットの状況をマクロ・ミクロの両面で分かっている必要がある。といえば、これはPEST分析、3C分析、さらには5FやクロスSWOTも理解していなければならない。絞り込んだ顧客についてのペルソナを描いておくことも必要だろう。
理想は、特定ユーザーに対するインタビューを行い、生の声を盛り込むことだ。となれば、業界動向を踏まえた上で、相手から話を引き出す取材力も欠かせない。
その上で、文章力が求められる。文章が読みやすいことは言うまでもないが、ここは広告のコピーのような、いささかトリッキーなレトリックは邪魔である。相手が知りたいことを仮想しているのだから、それをどれだけていねいに、理路整然と書くことができるか。求められるのはロジックの分かりやすさである。分かりやすさのカギは、文章のまろやかさにある。
もちろん、ターゲットの検索行動を読んでおくことも欠かせない。だからといって、キーワードを意味もなく放り込んだのでは、まともな文章として成立しない。Googleに嫌われる。
B2Bのコンテンツライティングは、奥が深い世界なのである。(竹林篤実)
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