「コンテンツマーケティング」をなめてはいけない(2/3 ページ)
Contents is God! コンテンツマーケティングにおいて、成否のカギを握るのは、当たり前の話だが「コンテンツ」である。では、そのコンテンツは、どう書けばよいのだろうか。
「有益で説得のあるコンテンツ」とは何か
コンテンツの核心は「有益で説得力があること」。と聞いて、すぐさま1つの疑問を持った人は、コンテンツライティングできる可能性がある。決定的に重要な疑問である。それがどんな疑問か、お分かりだろうか? 「誰にとって?」である。誰に対して有益で説得力があるのか。ここを考えていないコンテンツに価値などない。
例えば、半導体メーカーのロームが展開しているサイト「DEVICE PLUSを見てみよう。次のようなタイトルの記事がある。
「1個のMOSFETでモータをPWM駆動させるときのモータに並列接続するダイオードに流れる電流について」。読者の中には、このタイトルを読んで「これは読んでみなきゃ」と思われた方が、もしかしたらいるかもしれない。けれども、読者の95%くらいは、このタイトルを見て「はあ?」となったのではないか。
けれども、コンテンツマーケティングのコンテンツとしては、この記事は高く評価すべきである。人伝えに聞いた話ではあるが、このサイトのコンテンツ制作については、1本当たり数十万円のコストがかけられているという。それでも安いというか、正しく表現するならコストパフォーマンスは極めて高いと思う。
なぜなら、これを読んで欲しい相手に対して、この記事は有益であり、説得力があるからだ。こうした情報を探している相手には、ピンポイントで刺さる内容である。しかも、ロームの製品であるダイオードの選び方で、記事が締めくくられている。
つまり、この記事を読んだエンジニアが「ロームのダイオードを使おう」と思えば、そこで発生する取引は、最低でも数十万円、大きければ数千万単位になるかもしれない。それほどの力をコンテンツは持ち得るのだ。しかも、この手のコンテンツは、内容に関する新技術が登場するまで使い続けることができる。言うまでもなく、こうした「誰かにとって有益で説得力あるコンテンツが増えれば増えるほど、Googleでの検索順位も上がっていく。
コンテンツマーケティングがB2Bの主流になるのは、必然と言わざるをえない。
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