「井阪社長の発言にがっかり」「なんで息子の話が出てくるのか」セブン鈴木会長辞任会見(3/3 ページ)
セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長兼最高経営責任者の会見での一問一答の詳細は次の通り。
――なぜ、伊藤名誉会長と直接話し合わなかったのか、疑問だ。2人で話し合えば、普通の常識の解決ができたと思うが
「これは今までずっと良好な関係だった。ここへ来て急遽変わった。これまでさまざまな提案に拒否されたこともない。しかし、世代が変わった。抽象的な言い方ですが、これで勘弁いただきたい」
――人事案で伊藤名誉会長から判子をもらえなかったというのは
「(村田社長)指名・報酬委員会に提出する人事案について、本来名誉会長の承諾をえるものではないが、委員会の中で、そうはいっても創業家で約10%の株を持つ伊藤名誉会長の意見も重要な判断材料になる。それにとらわれるものではないが、そこについても、私どもは、名誉会長と鈴木に絶大な信頼関係があったと思いまして、それならば印鑑を頂きにいこうと伺った。ところが押せないという話で、私もえっ、と思った。押せない理由は分からない」
――反対が社内取締役からも出て今回引退につながったが、人事案は指名・報酬委にかけた後、合意を得ないまま、取締役会にかけたので、説明に欠けたのではないか
「委員会では5時間かけて議論した。決して時間がなかったわけではないと考えている」
――指名・報酬委で5時間かけて議論したが、社外取締役から疑問視された提案をそのまま役員会にかけている。指名・報酬委員会とは何なのか
「絞って申し上げると、7年間最高益を続けたのは社長がやめさせるというのは世間の常識が許さない。ただ、この1点です」
――鈴木会長は結局、いつ退任するのか
「今日決めたことなので明日は出るはずのアナリスト説明会にも出ない。辞めるのにこの1年をどう引っ張るとはいえないので出ない。ただ、そうなると理由は何なんだとなるから、今日皆さんにやめると申し上げたほうが良いと考え、会見を開かせていただいた。私の不徳のいたすところだ」
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