133年目の奇跡を成し遂げたレスター・岡崎慎司のスゴさ:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
サッカーの英プレミアリーグで日本代表・FW岡崎慎司の所属するレスター・シティFCがクラブ創設133年目にして初優勝を遂げた。欧州のプロサッカーリーグで活躍する日本人選手は数多くいるが、岡崎は周囲からどのように評価されているのだろうか。
レスターの「ジャイアント・キリング」は痛快
弱小チームが世界最高峰リーグで生き抜く上において適切な戦術と言えるかもしれない。だが、まさかこれほどまでの躍進につながるとはいくらサッカーの有識者であっても大半の人が想像すらしていなかったことだろう。
岡崎とともに2トップを形成し、レスター初Vの立役者となったイングランド代表FWのジェイミー・ヴァーディ。同リーグ3位の22得点を挙げるなど今や飛ぶ鳥を落とす勢いの29歳は欧州各国のビッグクラブから熱い視線を注がれている存在だ。しかしながらこれまでは、その潜在能力は一部関係者の間で非常に高く評価されることはあっても、チームが長きに渡ってプレミアの下部リーグだったこともあって移籍市場でもクローズアップされることがなく余り日の目をなかった。実際、2年前には新天地でのプレーを求めるヴァーディ本人の意向を汲んだ代理人が直接売り込んだドイツ・ブンデスリーガ2部のRBライプツィヒから移籍を断られていたそうだ。
現在バックアッパーながらも要所で欠かせない存在となっている23歳の若きガーナ代表DFジェフリー・シュラップも、3年前にマンチェスター・ユナイテッドのトライアルを受けたものの不合格の通知を受けていたという。
こうした主力の選手たちの「黒歴史」はレスターの優勝が近づくにつれ、欧州の主要メディアによって次々と明らかにされている。裏を返せば、ひと昔前まで評価が芳しくなかった選手たちが最高峰リーグの頂点を勝ち取ったというわけだ。その昔、彼らの獲得に動かなかったクラブは今ごろ地団駄を踏んでいるかもしれない。そう考えると、このレスターの「ジャイアント・キリング」はやっぱり痛快だ。
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