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だからいまも「現役」! 49歳のカズが教えてくれた人生のヒント赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

サッカーJ2横浜FCのFW三浦知良が、自身の持つJ2最年長ゴール記録を49歳3カ月24日に更新した。「スゴすぎる」という言葉しか浮かんでこないが、私たちの知らない世界でカズはどのような努力をしているのだろうか。彼の姿から何か学べることがあるのかもしれない。

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臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


 スゴすぎる49歳だ。サッカーJ2・横浜FCのFWカズこと三浦知良選手が19日のFC岐阜戦(ニッパツ三ツ沢競技場)で今季初得点を決めた。前節の清水エスパルス戦に続く今季5度目の先発出場で序盤から積極的にゴールを狙うと前半22分、供給されたクロスボールを頭で押し込み、ゴールネットを揺らした。

 昨年6月28日に水戸ホーリーホック戦以来、約1年ぶりのゴールで自身が持つJ2最年長得点記録を49歳3カ月24日に更新。日本だけでなく、世界をも驚かせ、イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙やスペインのマルカ紙など欧州サッカーの情報を数多く扱う主要メディアや米スポーツ専門局ESPNでも「カズ」の快挙が大きく報じられた。

 19日(現地時間)にESPNの情報番組『スポーツ・センター』でもカズが決めたゴールの話題が映像とともに取り上げられ、同番組のアンカーは「日本のサッカー界で『キング・カズ』と呼ばれる49歳が先発し、ゴールを決めた。そして途中交代する後半14分までカズ・ミウラはFWとして激しい動きと躍動感あふれるプレーを見せ続けた。まったく信じられないことだ。一体どのようにして彼は、これほど素晴らしいコンディションをキープできているのだろうか?」と絶叫にも近い声でアナウンスしていた。 

 それは、そうだ。おそらくほとんどの人が、このESPNのアンカー同様に目を丸くしながら次のような疑問とともに大きな「?」を頭の中で描いているはずだ。なぜ、カズはもう間もなく50歳を迎えようとしているのにこれほどのパフォーマンスを今もピッチ上で見せることができるのか――と。

 1986年のプロデビューから31シーズンを経ても、今なお現役。Jリーグの初代MVPに輝いた男は平均引退年齢が25歳の同リーグでほぼ倍の年齢になってもユニホームを脱いでいない。並の選手ではとてもマネなどできない、ここまで長きに渡る現役生活を続けられる背景には、当然ながら本人の努力がある。超ストイックな日常生活とすさまじいメニューのトレーニングが、カズの「礎」となっているのだ。


カズの「礎」の背景に、すさまじいメニューのトレーニング(出典:三浦知良オフィシャルサイト
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