だから「巨人」のニュースが、めっきり減ってしまった:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
巨人の話題が盛り上がらない。成績が低迷していることもあるが、なぜテレビや新聞などで取り上げられる機会がめっきり減ってしまったのか。その責任のひとつに、“つまらない監督”の発言があるのかもしれない。
監督がやらなければいけないこと
高橋監督が現役時代から、ぶっきらぼうな性格の持ち主であることは理解している。とはいえ、これを野放しにしてしまっているのはよくない。現役では許されても、監督という責任あるポジションになれば新たにやらなければいけないことが当然増える。
そのGの指揮官は確かに、まだ就任1年目。そういう事情を考えれば、球団側が「プロのチームを預かるトップの監督と言う立場である以上、メディアの向こう側にファンがいることを肝に銘じるべきだ」と伝えてしっかりと教育していかなければいけない。
昨季まで通算12シーズンに渡ってチームの指揮を執ってきた前任の原辰徳前監督は、それがキチンとできていた。自分の発言がメディアにどのように扱われるかを常に考え、それをチームにとってプラスに働かせるよう逆利用することに非常に長けていた。だから一語一句がとても面白く、ウィットに富んでいたのである。昨年まで巨人発のニュースで当時の原監督がらみのネタが非常に多く出ていたのは、プロ野球にさほど興味がない人でも記憶に新しいところだろう。
しかしながら悲しいかな、球団側は高橋監督に対して「注文を付けたくても何も言うことができない」(球団関係者)。それはなぜなのか。昨年10月の原前監督の退任に伴って当時まだ現役だった高橋監督を後任候補としてあてがい、引退したくない本人の意向を無視して半ば強引に新指揮官就任を了承させていた背景があるからである。
かつては「球界の盟主」と言われた巨人が現在、深刻な人気低迷にあえいでいることは誰の目にも明らかだ。昨年10月に発覚した野球賭博問題や今年2月に覚せい剤取締法違反で逮捕されたチームOB・清原和博氏(有罪確定)にまつわる騒動などたびかさなるスキャンダルによって、それまでの厳格なチームイメージも完全に潰えてしまった。そういう危機的な状況を払拭する意味でもバトンを引き継いだ高橋監督は本来ならば、イメージ回復に努めなければならない重責を担っているはずなのだ。
これで文句なしにチームが強ければ、メディアに露出することなく非協力的であっても構わないのかもしれない。しかし、現状で首位から遠く引き離され、借金生活にあえぐ成績を見ても明らかなように今の巨人はすこぶる弱い。弱ければ、メディアの扱いも必然的に小さくなり、ひいては熱烈なG党以外からの注目度も薄れることから人気が下がって経営側としては大きな痛手をこうむる。となれば、高橋監督は自ら積極的にメディアを通じて発言し“由伸カラー”を世に浸透させ、巨人人気を再び上向きにさせなければいけないはずなのだ。
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