仕事は“コピー取り”でも、なぜあの人は「次のチャンス」を手にするのか:新連載・結果を出す“下ごしらえ”(2/5 ページ)
上司から残業を命じられて、昨日は終電で帰ったのに「この書類じゃダメだ。やり直し!」といった経験をしたことがある人もいるのでは。言われた通りにやっているはずなのに、なぜかなかなかOKがでない。こうした人はどこに問題があるのか。
仕事のやり戻しをなくすための第一ステップ
仕事のやり戻し、差し戻しをなくすための第一ステップは、仕事の「目的」をしっかり確認することである。何のために、この仕事はあるのか。最終的なゴールは何なのか。これを怠ると、ピント外れな情報素材を集めてしまったり、役に立てない書類を作ってしまったりしかねない。
そんなことは当たり前じゃないか、と思われるかもしれないが、これが意外にできていないのである。仕事を依頼する側も、抜け落ちてしまうことが多い。きっと分かっているに違いない、と思い込んで発注してしまうのだろう。
実際、資料の作成をするとき、その資料は何に使うのか、目的を必ず確認しているだろうか。部内の会議で使うのか、データ保存用なのか、経営会議に出されるのか。
意思決定の判断材料にされるのか、企画の参考になるのか、クライアントへの提出用資料として使うのか。一口に資料と行っても目的はさまざまなのだ。
目的によって、同じ内容でも体裁や作り方が変わってくる。単純に社内向けとクライアント向けでは変わってくるし、読んでもらうためのものなのか、説得するためのものなのか、保存していくためのものなのか、でも作り方は変わる。
目的をしっかり聞いておかなければ、依頼者の求めるものは作れない。すべての仕事には目的があるのだ。目的があるから、仕事は発生するのである。
そして目的を理解していれば、仕事のやる気も俄然、変わってくる。目的が分からない仕事は、単なる作業になるのだ。
関連記事
- なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - あなたは大丈夫? 10〜20年後、人工知能に奪われる仕事100
人工知能によってあなたの仕事が奪われるかもしれない――。このような不安を感じている人も多いのでは。ある調査によると「労働人口の49%が人工知能などによって奪われる」という結果がでたが、この数字をどのように受け止めればいいのか。 - リクルートの最年少役員は何を考え、どんな仕事をしてきたのか
リクルートに入社して13年目……36歳の若さで執行役員に任命された、出木場久征氏。彼は何を考え、どんな仕事をしてきたのだろうか。 - 競合店ができても、ドトールの売り上げがあっさり元に戻るワケ
コーヒー業界が熾烈な競争を極めている。喫茶店、ファミリーレストラン、コーヒーチェーン、コンビニ、サードウェーブなど、さまざまな業界が参入しているが、そんな中で堅調な売り上げを伸ばしているコーヒーチェーンがある。ドトールだ。 - 「決して安くない」のに、なぜ成城石井で買ってしまうのか?
総合スーパーが苦戦している中で、業績好調の企業がある。都市部を中心に展開する成城石井だ。店内には珍しい商品がズラリと並んでいるが、なぜそのような品ぞろえができるのか。『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』の著者・上阪徹氏によると……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.