「為せば成る、為さねば成らぬ」とは、どういうことか:1日3時間で10年間(2/3 ページ)
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」とは、上杉鷹山が家臣に与えた家訓である。この言葉は「できそうにないこともその気になってやり通せばできる」と解釈される。本当に、できるようになるのだろうか。
正しいやり方でやる
空手をやり始めた頃は、体がカチンコチンに硬かった。回しげりで上段(相手の顔ぐらいの高さ)をけるためには、股関節が柔らかくないといけない。体が固まったままで、無理に力を入れて動かすとケガをする恐れもある。
だから、けいこを始める前には、しっかり柔軟体操をしておくようにと指示された。要するにお相撲さんの股割りである。両足をできるだけ左右にペタンと開いたのち、上体を床に倒していく。最低でもおでこがつくぐらいに柔らかくしてください、と教わった。
が、できません。腕を前に伸ばしてみて、手のひらさえ床には届かない。開いた足だって、膝のあたりが浮いている。ところが、師範代の人は、ジーンズがはちきれそうなぐらいのごつい太ももをしていながら、ペタンパタンと両足はほぼ180度に開き、前に倒した体の胸が床についている。
なぜ、できるのか。もともと、体が柔らかいのか。これが生まれ持った素質というものかと思いきや、違うという。この人も最初はできなかった。けれども、やり続けているうちにできるようになったそうだ。
「だから、歳だからと諦めず続けてください。お風呂あがりにやると効果的です。ただし、正しいやり方でやらないと、意味がありません」といって教えてくれたコツが、お尻の骨盤を後傾させないこと。床にしっかりお尻をつけたら、そこからの立ち上がりが垂直でなければならないそうだ。最初のうちは壁際で、お尻を壁にくっつけるようにしてやると良い、と教わった。
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