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なぜ斎藤佑樹は“おねだり王子”になったのか赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)

『週刊文春』で斎藤佑樹投手の醜聞が報じられ、大きな波紋を呼んでいる。同誌によると、ベースボール・マガジン社の社長に斎藤がクルマを“おねだり”したようだが、一流とは言えない選手とメディアがなぜこのような癒着をするのか。

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「囲い込み」の氷山の一角

 それぞれの社の方針だから、第三者のこちらがとやかく指摘する権利はない。だが、このように「利益供与」や「接待攻勢」で選手を囲い込もうとするやり方はやはりいかがなものかと思う。しかも真の大物ならばともかく、斎藤のようなプロ野球選手としては一流と呼べないプレイヤーをこういう形で囲い込もうとすれば、その相手はまず間違いなく「自分は大物なんだ」と勘違いする。

 それを受け入れてしまう選手も選手だが、中立な立場であることを忘れ、選手に肩入れし過ぎて批判すらできなくなるメディアの姿勢のほうが問題だ。日本ハム・斎藤の醜聞発覚は程度の差こそあれ、現在のプロ野球取材で実は当たり前のようになっている一部メディアによる「囲い込み」の氷山の一角と言えるのかもしれない。

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


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