米マクドが復活の兆し! 外食産業が注目する「朝食」事情:来週話題になるハナシ(1/3 ページ)
米国で「朝食戦争」が勃発している。ファストフードチェーンやレストランなどが、次々と新しい朝食メニューを投入し、顧客の争奪戦を繰り広げている。このトレンドの波にうまく乗っているのが、マクドナルドだ。
来週話題になるハナシ:
24時間365日、いまも世界のどこかでユニークで刺激的な話題や新しいトレンドが次々と生まれている。だが、大半は情報としてこぼれてしまっている。そんなメインストリームでない情報こそ、ビジネスで使えるネタが詰まっているのではないだろうか。
そこで、情報感度の高いビジネスパーソンならば、ぜひとも押さえておきたいトレンドや話題をちょっと先取りして紹介したい。プライベートにビジネスに、ちょっとしたインスピレーションのネタとして、役立つハナシを探るコラム。
米国では密かに「朝食戦争」が勃発している。
ファストフードチェーンやレストランなどが、次々と新しい朝食メニューを投入したり、プロモーションを展開するなど、顧客の争奪戦を繰り広げている。というのも、外食産業の新たな切り札として、「朝食」に熱い視線が注がれているからだ。
米国ではいま、朝食に対する新たな潮流が生まれており、今後「朝食戦争」がさらなる広がりを見せそうだと注目されている。
このトレンドの波にうまく乗っているのが、マクドナルドだ。売り上げが低迷していた米マクドナルドは、2015年10月に朝限定のブレックファーストメニューの一部を終日提供するという大胆な決断をした。
米マクドナルドはこれまで、レギュラーメニューとブレックファーストメニューを同時にオペレーションするのは困難として、完全に切り離して営業を行ってきた。しかし、売上低迷という危機的状況を打開するため、メニューの改革に乗り出したのだ。
消費者側にしても、「朝食」を食べるのは朝だけに限らないし、ランチなどに食べたいブレックファーストメニューもある。マクドナルドの決定は、「朝食」の枠を超えるニーズに応える動きだ。
この戦略が功を奏し、徐々に売り上げも回復傾向にあるようだ。米マクドナルドでは現在、ブレックファーストメニューが、売り上げの約25%を占める。ランチやディナーの売上が横ばいのなか、このブレックファーストの売り上げを伸ばすことでファストフード界の王者が復活の兆しをみせているのだ。
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