オーダースーツ作りをスマホで コナカが新ブランド 佐藤可士和さんプロデュース:青山に1号店
スーツ専門店大手のコナカがオーダースーツの新ブランド「ディファレンス」を立ち上げた。1号店を東京・青山にオープン。特徴はスマホ上でスーツの生地やデザインなどをカスタマイズできる点だ。
今やスマートフォンでの衣料品購買が広く浸透する中、スーツ専門店大手のコナカが新たな取り組みを始めた。スマホアプリを使ってカスタムメイドできるオーダースーツの新ブランド「DIFFERENCE(ディファレンス)」を立ち上げ、10月1日に1号店を青山(東京都港区)にオープンした。2〜3年間で同ブランドのショップを50店舗に増やす予定だ。
トータルプロデューサーにクリエイティブディレクターの佐藤可士和さん、女性向けサービスのディレクターにはスタイリストの徳原文子さんを、スマホアプリやブランドWEBの設計などにはインタフェースデザイナーの中村勇吾さんを起用した。
ディファレンスが提供するサービスの流れはこうだ。最初に顧客は実店舗に訪れ、袖丈やウエスト、肩幅などを採寸。それらのデータをスマホアプリにユーザー登録することで、次からはたとえ来店しなくてもスーツの細かなカスタマイズや注文までがアプリ上で可能になる。また、使いたい生地やボタンなどを事前にアプリで指定すれば、来店してすぐに実物を手に取ることができるよう店舗スタッフが用意しておくことができるため、接客の効率化などにつながる。注文から納品までの時間も短縮。一般的なオーダースーツの場合、1カ月ほどかかるところ、ディファレンスは最短2週間で顧客に届けることができるという。
国内スーツ市場について、既製品の販売は縮小傾向にあるが、オーダー製品は近年増加を続けているという。コナカのオーダースーツ事業に関しても直近5年で売り上げが2倍に増加、前年比で20%の伸びとなっている。そうした追い風の下、ディファレンスは早期に100店舗、売上高150億円、営業利益15億円の達成を目指す。
スーツ価格は男性用、女性用ともに3万5000円から。
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