トヨタ自動車は10月4日、8月に完全子会社化したダイハツ工業と進める新興国向け小型車事業の構想を発表した。2017年1月をめどに、両社で構成する新興国小型車カンパニーを設置する方針だ。
新興国向けの小型車の開発・調達・生産準備を原則、ダイハツに一本化。これまでに培った軽自動車開発や新興国市場開拓のハウハウを活用しながら、新しい小型車づくりの方針「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を展開する。トヨタは知見やリソースを提供し、生産は主にアジア諸国にある両社の既存工場を活用する。
カンパニーの設置、運用はダイハツが主体となることを想定しているが、代表者や人員構成などについては「これから話し合いを進める」(広報担当者)方針。
東南アジアなどの新興国市場では、小型車の存在感が強い。インドネシアなどに事業基盤を持つダイハツのノウハウを活用し、新興国市場での競争力強化につなげる。
トヨタの寺師茂樹副社長は「カンパニーの設置を機に、トヨタはダイハツの競争力について根底から学び、自らの仕事のやり方を変えていく」とコメント。ダイハツの三井正則社長は「軽で培ってきたノウハウをさらに発展させ、トヨタグループの軽自動車から新興国小型車までをダイハツがけん引する。このカンパニーをダイハツとしても大きな成長の機会と捉えている」とコメントを出した。
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