「FMV」はどうなる? 富士通がLenovoとPC事業統合か
富士通がPC事業を世界最大手のLenovoと統合すると報じられ、富士通は選択肢の1つとして検討していることを認めた。
富士通がPC事業を世界最大手の中国Lenovoグループと統合する──という報道が10月5日夜に流れると、「NECに続き富士通もか」「『FMV』ブランドはどうなる」といった、嘆きにも似た声がTwitterに次々と投稿されている。
NHKや産経新聞などの報道によると、富士通が今年2月に分社化したPC事業子会社「富士通クライアントコンピューティング」にLenovoが過半出資する方向で、月内にも合意する可能性があるという。福島県伊達市、島根県出雲市の生産拠点は維持するが、「FMV」ブランドの行方は現時点で決まっていないようだ。
富士通は報道について「当社が発表したものではない。当社は2月にPC事業を分社化し、現在、分社化後の事業成長に向け、本件を含めて、様々な可能性を検討しているが、決定しているものはない」とコメント。Lenovoとの統合も選択肢の1つとして検討していることを認めた。
昨年には富士通と東芝、ソニーから独立したVAIOがPC事業を統合するという案が取りざたされたが、今年4月には白紙になったと報じられた。3社統合のメリットが見込みにくいことが理由だったという。
Lenovoは米IBMからPC事業を買収し、「ThinkPad」ブランドを擁するトップ企業に躍進。2011年にはNECのPC事業を統合している。
「FMV」は、8ビットPC「FM-7」や、いち早くCD-ROMドライブを取り入れた「FM TOWNS」を経た富士通が1993年にPC/AT互換機として発売。スペックの割に安価だったこともあり、Windowsブームに乗って販売を拡大。一時は国内シェアトップを獲得していた。
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