富士通とトヨタ自動車、デンソーは9月9日、富士通子会社でカーナビゲーションシステムなどを開発・販売する富士通テン(神戸市)の資本構成を見直すと発表した。本年度内にデンソーの出資比率を引き上げ、トヨタグループの傘下とする。富士通テンが持つ技術を自動運転技術の開発などに活用するため、連携を強化する狙い。
富士通テンは1972年に富士通のラジオ部門が独立する形で発足し、翌年にトヨタとデンソーが資本参加。トヨタ純正を含むカーナビやミリ波レーダー、車載ECU(電子制御ユニット)などを開発・販売し、2016年3月期の売上高は2255億円。
現在の出資比率は富士通が55%、トヨタが35%、デンソーが10%だが、年度内にデンソーの比率を51%に引き上げる。富士通の比率は14%に下がる。
デンソーは運転支援・自動運転技術などの開発で富士通テンとの協力関係を強化する。富士通は協力関係を維持し、自動車やモビリティIoT(Internet of Things)事業などを強化していく。
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