ハウス食品グループ本社は、切っても涙の出ないタマネギ「スマイルボール」を10月末から販売する。品種改良により、涙の出る成分(辛み成分)の発生を抑えたのが特徴で、辛みがほとんどなく、タマネギ本来の甘みを味わうことができるという。
札幌、東京、名古屋、大阪の1部の百貨店や専門店などを通じて、数量限定で販売する。価格は200円前後(税別)を想定。
スマイルボールは、涙の出る成分(辛み成分)ができるのに必要な酵素(アリイナーゼとLFS)が少ないため、切ってもその成分がほとんど発生しない。生のまま食べてもタマネギ本来の甘みを味わうことができるという。
同社は2002年に涙の出ないタマネギの研究を開始し、遺伝子組み換えではない手法で品種改良をスタート。12年にアリイナーゼの量が少ないタマネギを作ることに成功し、昨年10月に「スマイルボール」と名付け、試験的に販売していた。
10月に資本提携した植物育種研究所に生産管理・販売を委託し、2017年に100トン、2019年に1000トンの収穫を目指す。将来は海外での生産・販売や、素材・原料ビジネスへの参入も視野に入れる。
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