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コンビニは“マニュアル接客”から脱却できるのか:コンビニ探偵! 調査報告書(2/4 ページ)
24時間営業のコンビニに来るお客さんは、多様性に満ちている。客層を選べないからこその難しさがある。今回は、コンビニ接客の現状と可能性について考えてみよう。
コンビニの接客がマニュアル化している理由
コンビニの接客の中心はアルバイトだ。気持ちのいい接客ができる人もいれば、苦手な人もいる。時給に差を付けられるとしても、せいぜい100円程度だろう。
アルバイトのレベルに時給を反映できない主な理由に人件費がある。経費の中でも、人件費の占める割合は大きい。コンビニにおける人件費は、売り上げの5%前後が適正と言われている。
以前の記事「たいして儲かっていないのに、コンビニが「24時間営業」を止められない理由」でも書いたが、売り上げの高い低いにかかわらず、どの時間帯でも最低2人の人員を確保しなくてはならない。アルバイトのレベルに合わせた時給の配分にまで余裕がないというのが正直なところだ。
また、コンビニで長期間務めるアルバイトは少ない。長くて3年、短ければ数カ月で辞めてしまう。
ご存じの通り、コンビニの仕事は多岐にわたる。商品の会計に始まり、商品の前出し、店内の清掃、宅配便の受付、チケットの発行、肉まんやからあげ、おでんなどの調理・補充――ここでは書ききれないほど覚えることがある。それらの仕事を覚えてはじめて接客の良し悪しの話になるのだが、その前に辞めてしまうアルバイトは多い。長く勤めたところで時給はさほど上がらない。「接客のレベルアップ」の域にまで到達できないのだ。
「コンビニの接客はマニュアル」と揶揄されることもあるが、入ったばかりのアルバイトにすぐに仕事をしてもらうには、マニュアルが不可欠なのだ。
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