トヨタ自動車は11月18日、水素を使った燃料電池を大型トラックに搭載するための事業化調査を米カリフォルニア州で実施すると発表した。すでに市販している燃料電池乗用車の技術を大型の輸送トラックに応用することで、大型車が排出する有害ガスやCO2の削減につなげる。
同社は、走行中にCO2を排出しない燃料電池車(FCV)「MIRAI」を国内外で販売。乗用車に搭載した燃料電池技術を大型トラックにも応用し、将来的には貨物輸送におけるゼロ・エミッション実現に貢献したい考え。
燃料電池トラックと調査の詳細は今後公表するという。
燃料電池技術の活用については、すでに燃料電池バスを商品化し、2017年初頭から販売を開始する計画を発表している。20年の東京五輪・パラリンピックまでに100台以上の導入を目指す。そのほか、トヨタグループとして燃料電池フォークリフトや家庭用燃料電池などの開発、商品展開を進めている。
関連記事
- トヨタ、燃料電池バスを17年から販売 都が路線バスに採用
トヨタ自動車は、燃料電池(FC)バスを2017年初めから販売すると発表。 - ホンダ、充填圧力高めた小型水素ステーション設置 FCVの走行可能距離を750キロに
ホンダは充填圧力70Mパスカルの高圧水電解型水素製造設備「70MPa スマート水素ステーション」の実証実験を開始したと発表。 - トヨタ・ダイハツのスモールカー戦略が始まった
今年8月1日にトヨタ自動車がダイハツを完全子会社化してから、初の小型車の発表があった。世界ナンバーワン小型車メーカーへの道を進む上で、重要かつ失敗の許されない第一歩と言えるかもしれない。 - 自動車国内大手、全社が減収 円高、市場変調への対応策は
国内自動車メーカー7社の2016年4〜9月期連結決算は全社が減収。円高の影響が直撃した。今後も為替や市場の動向が不透明であることから、各社は収益確保に向けた対策を急ぐ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.