「MVNOは淘汰される」フリーテルの自信:甲斐寿憲のキニナルモバイル(4/5 ページ)
格安スマホ「FREETEL(フリーテル)」がよく売れている。FREETELを製造・販売しているプラスワン・マーケティングは、いまの状況をどのように見ているのか。同社の大仲常務に話を聞いた。
MVNO業界の展望
――自社でたくさんの製品をそろえるということは、メリットもあればデメリットもあるのではないでしょうか?
大仲: 自社での企画開発は小さなメーカーとしてリスクはゼロではありません。自分たちでイチからつくるので、つくり過ぎたら在庫を抱えことになりますし、絶対にあってはいけませんが事故なども考えられます。
ただ、自分たちで企画し、計画して、つくり上げた機種でなければ、自分たちが「欲しい」「買っていただきたい」と思える製品はできないのではないでしょうか。大きなメーカーと比べると発展途上の段階ですが、最終的には「世界一の機種をつくるんだ」という思いでやっています。ですから、いつかは自社の製造設備なども必要になるだろうなと。
製造に関して言うと、現在中国の工場で作っていますが、丸投げはしていません。ブランドを育てて世界を目指す機種を生み出すためには、重要なことと思っています。エンドユーザーファーストでクオリティーファーストを心がけています。
――大手通信キャリアも低価格商品を打ち出し始めました。ドコモが投入するZTE製の「MONO」は650円携帯(条件付き)として話題になっています。
大仲: 大手通信キャリアから低価格・低料金の機種が出てくるのは、端末メーカーとしては「良し!」と思いました。今までiPhoneやXperiaといったハイスペックな機種しか扱わなかった携帯通信キャリアがコスパの高い機種を主力の1つとして認識してくれるようになったのですから。端末メーカーとしてFREETEL製品も採用していただけるチャンスが出てきたのかなあと思っています。
――今後のMVNO業界の展望について話を聞かせてください。
大仲: 正直に申しますと、MVNOの数は徐々に減って淘汰されていくと思います。出だしのころのような勢いは、もうありませんよね。携帯通信キャリアがMVNOに対抗するかのように低価格の商品を提供するようになりました。MVNOとしては生き残りをかけた戦いを避けることはできません。生き残るためのに何が必要なのか。やはり「品質」だと思います。特に日本人はクオリティーを大事にします。「安かろう、悪かろう」では、絶対にダメなんです。
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