調査リポート
現役社員に聞く、残業時間が減った企業ランキング:上位にIT企業
就職・転職のための企業リサーチサイトを運営するヴォーカーズは12月14日、「残業時間が減ったランキング」を発表した。
就職・転職のための企業リサーチサイトを運営するヴォーカーズは12月14日、「残業時間が減ったランキング」を発表した。サイトに寄せられた、現職社員による残業時間データを年次で集計し、企業別に平均の推移を調査。この数字は企業が公式に公表しているものではなく、社員自身が認識しているサービス残業も含まれているので、より実態に近いのかもしれない。
調査の結果、1位は「ニッセイ情報テクノロジー」。2013年の3年間で月43時間の残業時間が減少した。同社で働いている人からは「近年、ワークライフバランスの改善に本格的に取り組んでいる。ノー残業デーの設定、月1回の有給休暇の取得奨励などが上層部から働きかけられ、具体的な効果が出ている」(専門職)といった声が出ている。
2位は「フューチャー」で、この3年間で月37時間の残業時間が減少。3位は「アクセンチュア」(34時間減)、以下「マイナビ」(29時間減)、「みずほ証券」(27時間減)、「デロイトトーマツコンサルティング」「サイバーエージェント」「第一生命ホールディングス」(いずれも25時間減)という結果に。
2位にランクインしたフューチャーで働いている人からは「最近は残業60時間超えが3カ月連続で続くと経営会議で取り上げられるほど、ワークライフバランスに気をつかっている。ひと昔前は100時間、200時間と残業の嵐だったが、今はよっぽどではない限り、そこまで働くことはなくなっている」(コンサルタント)などの声があった。
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