「補強に30億円も」巨人が崩壊する危険性:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
プロ野球の巨人が今オフ、例年にない大型補強を敢行中だ。関係者からは「まだまだ終わらない」といった声も出ているが、主力選手をたくさん獲得することでチームはうまく機能するのだろうか。過去の歴史をさかのぼると……。
巨大補強で戦力をかき集めた巨人に注目
巨人ファンの中には「今の選手がダメだから、フロントが新しい戦力を獲るのは当然のことだ」と指摘する意見も当然あるだろう。特に巨人は他球団以上に「常勝」が求められるチームであり、勝てなければ補強が必要不可欠なのは分かる。だが適材適所を見誤り、それが過度になってしまうと逆の結果になる危険性があることも忘れてはいけない。
かつて巨人は2003年にヤンキースへ移籍した松井秀喜の代役長距離砲としてロベルト・ぺタジーニを獲得したものの清原和博とポジションが被って併用した挙句、うまく機能せずに数年間に渡ってV逸が続き暗黒時代に陥った苦い経験がある。さらに2004年には小久保裕紀やタフィー・ローズまで獲得し、巨大補強によって超重量打線を形成したがチーム成績にはまるで反映されなかった。
「2004年はコミュニケーション能力が欠けていたホリさん(堀内恒夫氏)が監督だった。あの時も清原やローズといった不満分子がチーム内に生まれ、それをホリさんがコントロールできずにぐちゃぐちゃになって選手たちがまとまらず空中分解につながってしまった。巨大補強のタイミングで必要なのはカリスマ性があり、強い意思を持った指揮官が必要だ。
残念ながら由伸(高橋監督)にはそれがあるかと問われれば『ある』とはお世辞にも言えない。就任1年目の彼の采配や言動を見れば、いちいち説明するまでもなく一目瞭然でしょう。来シーズン、行く末が非常に心配です」(古参の巨人球団フロント)
果たして高橋監督は巨大戦力をしっかりと束ね、コントロールすることができるのだろうか。そのマネジメント能力にV奪回のすべてがかかっていると評しても過言ではない。有能なビジネスパーソンたちを数多く抱える企業トップの人たちにも、巨大補強で戦力をかき集めた巨人の2017年シーズンの戦いぶりをぜひ注目してほしい。
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