調査リポート
健康食品市場、「機能性表示食品」好調で微増:市場全体を押し上げ
2016年度の健康食品市場規模は、メーカー出荷金額ベースで7500億円(前年度比0.9%増)。2015年4月開始の「機能性表示食品制度」によって健康食品が拡大し、市場が底上げされた――矢野経済研究所調べ。
矢野経済研究所が1月23日に発表した健康食品市場調査結果によると、2016年度の健康食品市場規模はメーカー出荷金額ベースで7500億円(前年度比0.9%増)を見込むという。15年度に市場を押し上げたインバウンド(訪日外国人客)需要は沈静化したが、15年4月開始の「機能性表示食品制度」によって健康食品が拡大し、市場が底上げされた。
機能性表示食品とは、サプリメントや加工食品や生鮮食品などに「おなかの調子を整える」「脂肪の吸収を穏やかにする」などの機能を記載することが消費者庁によって認められたもの。市場規模は、制度発足初年の15年度は446億円にとどまったが、届け出が受理された商品の販売が本格化し、16年度は1483億円と拡大する見込みだ。
また、30代以上の男女1193人を対象に消費者アンケートを実施したところ、全体の約7割の消費者が機能性表示食品を認知し、2割は摂取した経験があると分かった。関心がある機能は、「内臓脂肪対策」と「中性脂肪対策」が24.4%と同率で並び、「コレステロール対策」「整腸」「疲労感軽減」「アイケア」が続いた。
17年度は、機能性表示食品の品目数が増加していることで、健康食品市場全体の押し上げ効果が期待されるという。
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