ANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)は2月16日、篠辺修代表取締役社長(64)が3月31日付で退任し、後任として平子裕志取締役執行役員(59)が昇格する人事を発表した。
篠辺氏は、4月1日付でANAホールディングスの取締役副会長に就任する。
社長交代について篠辺氏は、「20年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてサービスの品質と海外での認知度を高めるため、開催まで3年を切ったこのタイミングで若返りが必要だと考えた」と説明。平子氏について「若く国際経験が豊富にあり、次期社長として最適と判断した」という。
在任中の取り組みについては「成長の柱として国際線に注力してきた結果、さまざまな国と定期便のネットワークを結ぶことができた点は満足している」と振り返った。
平子氏は「社長就任後は、燃油サーチャージの変動や円高の影響によって苦戦している国際航空貨物事業を立て直したい。従業員の意見を聞くため現場に足を運びつつ、結果にもこだわっていく」と意気込んだ。
ANAはこの日午前、報道関係者に対し「重要な経営課題」について会見するとの案内を配信。内容をめぐり憶測が飛び交ったが、篠辺氏は「当社の発表の仕方が悪く申し訳ない。実際には経営が悪化しているとの事実はない」と話した。
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