日産、ゴーン氏が社長退任 後任は西川共同CEO:アライアンス指揮に注力
日産自動車は、カルロス・ゴーン氏が社長を退任し、共同最高経営責任者の西川廣人氏が就任するトップ人事を発表。4月1日付。
日産自動車は2月23日、4月1日付でカルロス・ゴーン氏(62)が社長と最高経営責任者(CEO)を退任し、共同CEOの西川廣人氏(63)が社長に就任する人事を発表した。ゴーン氏は引き続き、代表権のある会長を務める。
ゴーン氏はすでに、ルノー・日産・三菱自動車の会長とルノーのCEOを兼務している。今回のトップ人事について日産は、「自動車業界トップレベルの規模に拡大したアライアンスを率いることになったゴーン氏のマネジメント体制」を考慮したものだとしている。4月以降は、アライアンスの会長兼CEOとして、アライアンスのさらなる拡大と経営に集中することになるという。
ゴーン氏は1999年に日産の最高執行責任者に就任し、2000年から社長を務めた。社長退任について、「先に三菱自動車の会長に就任したこと、そして次の日産の定時株主総会の開催を控えていることから、今こそ、西川氏に日産のCEO職を引き継ぐのに適切な時期であると判断した。私は引き続き日産の会長として、またルノー・日産・三菱自動車のアライアンスの枠組みの中で、監督・指導を行っていく。今後も、アライアンスの進化・拡大をサポートし、時・場所を問わず、必要とされるときはいつでもパートナー各社の役に立てるよう、サポートしていくことを固くお約束する」とコメントを出した。
社長に就任する西川氏は、1977年に東京大学経済学部卒、日産に入社。米州、欧州地域のマネジメント・コミッティの議長などを経て、2003年に常務執行役員、05年に副社長に就任。13年から16年10月までチーフ・コンペティティブ・オフィサーを務め、16年11月に共同CEOに就任した。06年から16年12月までルノーの取締役も務めていた。
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